アルメニアのワインとブランデー


1.ワイン

 

世界最古のワイン産地国アルメニア。6100年前のものとされる世界最古のワイン醸造所の跡が見つかりました。ギリシャの歴史家であるヘロドトスは、紀元前3世紀にバベルの塔で知られるバビロンを訪問し、アルメニアからワインが輸入されていることを記録に残しています。アルメニアのバヨト・ドゾール県などでは、他国にはないブドウ種があり、それが古代からワイン生産に使われています。アルメニアのブドウ種の一部は、古代シルクロードを経て東洋にも伝わり、それが日本最古のワイン産地である山梨県甲州市勝沼地区のブドウ種の先祖になったという伝承もあります。アルメニアは乾燥した気候で日光が強いため、ブドウ生産に適し、コクのある赤ワインが多いことが特長です。さまざまなフルーツワイン(ザクロ、カリンなど)もあります。

 



2.ブランデー・ウオッカ

 

 

 アルメニアの良質なブドウは、ブランデー生産にも使われています。太陽の恵みをふんだんに受けたブドウのおかげで、甘い香りのブランデーに仕上がっています。水蒸気蒸留により、芳醇な味わいを出しています。元英国首相のチャーチルがアルメニア産ブランデーを気に入り、数百本も輸入したという逸話があります。また、フランスに持ち込まれたものが高い評価を受け、コニャックの名称を使えるようになったという逸話もあります。このため、周辺の東欧地域では、アルメニアのブランデーは、アルメニアコニャックの名前で愛飲されています。

 

また、フルーツワインの種類が多いのと同様、さまざまなフルーツでできたウオッカも楽しめます。

 

 



企業・商品紹介のコーナー

(1)イジェバン・ワイン・ファクトリー社の商品「白ワインが自慢!」

 芸術の街イジェバンの企業。ワイン、フルーツワイン、ブランデーを製造する中堅規模企業です。製品の多くはロシア・欧州、米国、カナダなどに輸出されています。ワインの生産量は年間百万本程度。高級ブランデーは一本で10万円程度で販売されています。同社製ワインの現地小売価格は一本1千円未満のものが中心ですが、高価なワインもあります。白ワインが自慢です。

(2)エコベック社の商品「花粉入りなどの珍しいフルーツウォッカが自慢‼」

 アルメニア北部(ロリ県)の豊かな自然を生かし、リンゴやベリーなどのフルーツウォッカを生産しています。フルーツを漬け込む独自工法により、香り豊かなウォッカが自慢です。また、花粉(松)入りのウォッカや松かさ入りのジャムなど、ほかでは入手が困難な製品もあります。花粉入りのウォッカを春先に飲めば、ひょっとしたら花粉症も改善されるかもしれません。ギフト用のフルーツウォッカは、工場渡し単価で、1本(500ML程度)1,500~2,000円程度です。

(3)ゲトナトン社の商品「古代から伝わるブドウ種による赤ワインが自慢!」

 世界最古のワイン産地アレニ村近くにある中堅企業です。古代から使われているアレニ村ブドウ種を使っており、コクのある赤ワインが自慢です。製品の多くは、ロシアとポーランドに輸出されています。同社のワインは、一本当たり現地小売価格1千円未満のものが中心ですが、高価なワインもあります。

(4)バイク・グループ社の商品「赤ワインが自慢!」

 世界最古のワイン産地アレニ村近くのバイク町で操業しています。年間生産量は10~15万本。多くは国内市場向けですが、ロシアにも輸出しています。赤ワインが自慢で、現地小売価格は一本当たり1千円未満のものが中心です。

(5)マテボスヤン・ワイナリー社の商品「樽の風味が自慢!」

 年間30万本の生産能力があり、現在の生産量は20万本程度。米国、バルト3国への輸出経験があります。コクのある赤ワイン(辛口)が自慢。樽の香りが好きな消費者にはお勧めです。世界最古のワイン産地アレニ村の近郊で操業しています。

(6)アレニ・ワイン・ファクトリー社の商品「世界最古ワイン産地で操業!」

 ワインのふるさとアレニ村で操業しています。主に現地を訪問する観光客向けにワインを販売していますが、ロシアにも輸出しています。観光客用に、ワイナリー見学受入れ、テイスティング・サービス、食事提供(レストラン)などの観光サービスを提供しています。